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蒙古に属するツォグ族の皇子ユルールは、敵国であり亡き義母の出身国である西夏の文字に魅せられ、その義母が残した“玉音同”と呼ばれる文字盤を手に一族を捨てる覚悟を決める。そして、西夏を憎み全てを焼き尽くす蒙古から文字を守るため、文化を書き継ぐ習わしのある宋国の町・成都を目指す道中だったのだ。事の成り行きは須藤(=シュトヘル)には関係なく思えたが、そんな中ユルールの口からシュトヘルとの出会いが語られる。
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