ぼくのねこ ポー
作品概要
放課後クラブが終わった学校からの帰り道。
白い家の近くでねこを見つけた。
つれて帰りたいなと思ったけれど、お母さんは「だめ」っていうかもしれない。
そのとき、ぽつっとぼくの首に雨があたった。
雨がふりだしたら、ねこがびしょぬれになってしまうと思って、家につれて帰った。
お母さんは「すてねこなら飼ってもいいけど」といって、ねこに心当たりがないか白い家の近くにたずねにいった。
でも、誰もねこのことは知らなかった。
ぼくは、ねこに「ポー」という名前をつけた。
ぼくのクラスに森あつしくんという子が転校してきた。
森くんと仲良くなって話していると、「家族は両親と妹と、それからねこ」といった。
そして森くんは、「だけど、ねこがね、いなくなっちゃったんだよ」とつらそうな顔をした。
ぼくはなんだかむねが急にドキドキしはじめた。
「しんぱいだね」といったけど、どんなねこ? とは聞かなかった。
どんなねこか、知りたくなかった……。
少年の心の機微を丁寧な筆致で描いた幼年童話です。
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1,430 円税込